脱走
ガト

考え事に埋め尽くされて
頭が体を超えて行くとき

私はスニーカーを履いて
ドアから飛び出す

目的地なんて関係ない
ただ走る為だ

町を抜けて
川沿いを疾走し
理由も無く走り続ける

今流行のランナーじゃない
計算されたスポーツでもない

頭に追い越された体に
本来の威厳を取り戻すためだ

くだらない感情を反芻してる愚かな脳が
見る見る酸素を摂取することだけに集中し始める 


自由詩 脱走 Copyright ガト 2016-08-29 01:59:27
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