思い出時空
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      思い出時空

待ってもむだだと      風がささやく
遠くの雲から        雨のにおいがしてきて
あの娘は来ないから     はやくお帰りという

最後の待ち合わせの     いつもの公園は      
いやだというように     時はすぎてゆく

ふりだした雨のしづくが   涙にかわり  
思い出時空をさまよいながら 待ちぼうけに夜がくる

      秋の気配

秋の気配が近づくころ    鳥たちが渡りをはじめ
ふたたび野山に帰ってくる
  
春のわたりのよろこびは消え なぜかさびしい秋のわたりが 
冬のおとずれを感じさせる

もうすぐにぎやかな     冬鳥も渡ってきて
湖は白鳥や鴨で       いっぱいになる
季節はいつもこうして    渡り鳥がはこんでくるのだ

     真夏の楽しみ

風がやさしくふきぬける 水辺の木陰のひと時は
真夏だけのぜいたくな  ただひとつの楽しみ

いつのまにか日が暮れて 帰りそびれて夜となり
月の光にさそわれて   そぞろ歩きの果てがない

家路はさらに遠くなり  天空をみたす星たちが      
輝きをまして夢の中   このままゆこうどこまでも
 
 

  









   









自由詩 思い出時空 Copyright st 2016-07-31 06:48:46
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