寝床にて
坂本瞳子
お腹が空いた
もう動けない
干からびてしまいそうだ
このまま朽ちてしまいたい
弱音は尽きることがない
天に目を向けると
まあるいお月様が白く輝いている
不意に一筋の涙がこぼれる
この身体から放出される水分がまだあったのかと
驚くとともに
もったいないという気持ちが沸き起こり
情けない想いに打ちひしがれ
苦笑いのみが残される
罵られたい衝動に
なお一層の孤独を思い知らされ
いつの間にか咽び泣き
涙に濡れつつ眠りに堕ちる
今宵もまた
自由詩
寝床にて
Copyright
坂本瞳子
2016-07-23 14:32:21