巡りて
坂本瞳子

燃える炎を眺めていると
この瞳が燃えてしまうのではないかと
そんなことを想像してしまう

目蓋に感じる炎の熱は
愛惜しく
覚めないで
消えないで
と願う

この目の中に
その炎を
納めてしまえたらばいいのに

ふとそんな夢を見て
過ぎゆく時間は
一瞬のように思え
永遠ほどに長い

ため息がまた一つ
同じことの繰り返し
叶わぬ夢はまた巡る


自由詩 巡りて Copyright 坂本瞳子 2016-07-23 01:04:20
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