「トリ・リングス」 七首
もっぷ

みにくい子さやかなうその時を経て立つ日にそれでもアヒルと名乗る


母の名をカケスと知らず巣立ちの日ジェーイと鳴いて留鳥である


なみだより弱いものなし生きるためなみだを捨てたカラスのこころ


タカならば五月のタカとなってみたいかのヒトの異才すこしほしくて


ヒバリの日かくべつ気にしてくれなくてオカメインコの世で君の許


鵜飼いから逃げてどうなるものでなしぼくらの悟りヒトにまさって


ふと「私なにゆえカムチャッカを想う」わからないままカモメは発った



短歌 「トリ・リングス」 七首 Copyright もっぷ 2016-07-22 00:05:39
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三十一文字の童話『flip side』