真実の姿
坂本瞳子

この虚ろな気持ちは
満たされることなく
時間が過ぎてゆく

笑顔の作り方を忘れ
言葉を発することもなく
身動きもせずに

ただ一点を探して
視線が彷徨う
宇宙の闇には

光の射す方向さえ
検討がつかずに
また堕ちてゆく

助けを求めることなく
足を踏ん張るでもなく
流されてゆく

今あるがままに
現状に抗う術もなく
受け入れるでもなく

それでも時間は過ぎてゆく


自由詩 真実の姿 Copyright 坂本瞳子 2016-07-21 15:42:22
notebook Home