なにも浮かばなすぎてこわい(阿ト理恵さんとズー連詩作)
ズー



なんだろうね、つまり、ドーナッツの○の話しさ。○から見えるきみのめ。 めっ。どうしてやろうか、と。ぼくは、ずーっと○を○を、ドーナッツはフレンチクルーラー、くるくるめがまわる。どうしようか。どうぞお好きにって、きみのめが笑う。ぼくはいないきみのめのなかに。

つまり全文ひらがなの手紙、きみのめに畳まれた花のなかを探るようなアトリエで描かれて、今、遠くへと送られる、失われたもろもろの構図だと、ぼくはあげる、そりゃもちろんドーナッツの話しさ、生物が海をはなれ、陸上で暮らしはじめたのは、わずか四億年ほどまえのあの〇のことだったのさって、ぼくはいないきみのめのなかに、

ぽっかり浮かんで、うっかり沈んで、ちゃっかりぼくのめにはきみのめ、まるまるとした、まるでまるで○でしたって、あまりに軽すぎて、その軽さに浮かれていたら、ふがいないって、ふと傷つき、ふとんをかぶる。

それからきみはめをこらす、なにも浮かばなすぎてこわい水面はあおい炭酸水にとても近い、ふとんをかぶるとそういう風に水面を叩いていく雨降りにもでくわさない、それからきみはまためをこらす、雨降りにでくわさなかったこわい水面にはなにも浮かばない、ふとんのなかに潜りつづけるきみをひきあげる手はとても近い、のどのおくであおい炭酸水がまるまると鳴って、嵐になりそうな夜はこうもり傘がまるで飛ばないと考えている、

条件は、たぷん、泳がせる。乾いたあおを。I knowきみの位置情報をキャッチ。スワンサービスは、みどりの風をみること、春を夏に改行した風、書き替えました。夜、こわいことなんかあるもんか、浮かんでれば、らくちん、そこに。低い底に、

そこから口を紡ぐ、改行した風にルビをふる、竜巻になってきみに栞を送る、そうなろう、ぼくはこの夏の一冊になって読まれる、きみにめとられて、ずっと幸せになろう、雨降りがつづくと水浸しになった軒下で序章をめぐるきみの傍らに渦巻く、行かないようにするのもままならないから、一夜にして風鈴がわれてしまう、そこからぼくは口をつぐむ、改行した風にルビをふる、そこに、

きみの夢に栞をはさむ、また明日、その続きを見れるよう。わくわくの雲に乗って届く、はっぴいでごめん、サクマドロップを水溜まりに溶かしたから、もうすぐ、虹が、 とどく、ってきみに糸でんわしたら、まるって、声だして、きみは頭の上でわをつくるけど、そもそも、ドーナッツの話だったんだよ、ねっ

ねっ、なっ、なにも浮かばない日は、できるだけドーナッツをください、また七月になって、ひらがなで言える、ここからしちがつ、ぼくのてにまろやかにいとをたらして、かいばつてきにくだりつづけた、そうげんでくもやあめをふくんだくぼみからふきながれるかぜにからだからたおれるたびに、どーなっつ!さけべば、どのおともてをふって、くさむらにはなをこすりつけたなつにねころんだまま、いえにかえろうとおもう、すると、かんのんびらきがかんのんして、きみはふすまにかざあなをあけげんかんをやぶりそうげんまでころがりこんできて、なつにぷちあたり、ぼくのてににぎりしめっていったものは、ねっ、どーなっつ、あたたかいからあしをのばす、



自由詩 なにも浮かばなすぎてこわい(阿ト理恵さんとズー連詩作) Copyright ズー 2016-07-20 20:30:10
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