きれいになりたい
印あかり
あめつちを貪り ふとっていくからだを
絞ってください。
きゅう、と絞ってください。
わたしこのまま みにくいからだをさらせません。
わたしから滴り落ちるしるは
林檎の厚い皮と 寂しい口紅を漉したような
ねっとりした
赤。
あなたのあたたかい手に絞られて
わたし ほっそりする。
骨をもたないわたしは
さいごには みなもに甘える一滴の水になります。
そのとき わたし見初められたい。
ねえ 一番きれいでしょう。
自由詩
きれいになりたい
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印あかり
2016-07-16 10:56:43