ナイトシーズ
唐草フウ
夜が終わりかける頃に
突然迷子になったきがして
膝を抱えた幼子が
母の帰りを待つような
糸口のカギを持って出てきてくれる
森の中のリスを待ったようにして
だけど現実は
鏡を見ながら思いがどんどんあふれてくる
どうしようもないこと 先のこと
ぽつぽつと、
さみしさは埋まらない
そんな種をまき続けて
ポッと、ひょんなときに芽を出す
思い出した時に
ひとりの夜明けにつながる
安らかに寝息を立てて眠りたい
眠りに入るまで やさしく見つめていてほしい
ときどき
そんな夏のはじまる夜