蛙になりたい
坂本瞳子
汗に塗れた自分の身体が
悪臭を放っているのではないかと気になる
居心地の悪い想いを拭えず
いたたまれずに苦笑いをしてみる
誤魔化したい逃げ出したい
だのに身動きがとれない
拷問を受けているかのごとく
灼熱の太陽に灼かれている心地さえする
救いの手は差し出されることなく
この渇きは癒されることはない
いっそのこと井戸に嵌まりたい
誰にも見られず気づかれず
奥底へと沈んで潜み
冷ややかに余生を送る
それでもいいとさえ思う
今の苦しみに比べたら
自由詩
蛙になりたい
Copyright
坂本瞳子
2016-07-13 00:35:51