愛狂しい
坂本瞳子

この美しい瞳は
なにも映していないだなんて
どうしても信じられず
指先で触れてみたくなる
取り出してみたくなる
衝動を必死に堪え
悶絶し
のた打ち回り
平静を装って
その目蓋に口吻しよう
精一杯のやせ我慢をして


自由詩 愛狂しい Copyright 坂本瞳子 2016-07-10 21:56:36
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