ハニー ぼくは ぼくを語ってもいいかい
tonpekep

ハニー ぼくは
ぼくを語ってもいいかい
ピーターラビットが
ぼくのハートをつかんでさ
地平線まで駈けていったころのことだよ

ハニー そのとき
ぼくはみんな好きだったのさ
B型の女の子だって
赤色の色鉛筆を貸してくれたってことで
もう恋したりしちゃってさ

借りっぱなしのままでさ
ときどきそれを取り出してはさ
人参をノートの端に書いたりしたんだ
ハニー それはそれで
ぼくにはどきどきだったんだ

ハニー ぼくは雲ばっかりみていたよ
雲が好きだというわけじゃないんだ
雲と雲の透き間が好きだった
たとえば誰かの手から離れた風船が飛んでいたとか
たとえば籠から逃げた鳥が飛んでいたとか

ハニー ぼくの髪には随分白髪あるでしょう
ハニー ぼくはとびきりの弱虫で
それだから努力もしたさ
自分が何だか見ず知らずの人のように思えてさ
そんなときはいつもドラえもんばかり読んでたさ

ハニー きみには退屈な話だったね


自由詩 ハニー ぼくは ぼくを語ってもいいかい Copyright tonpekep 2005-02-26 21:46:16
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