原始人(I)
間村長

湯の歌が激しく聞こえて来て
夕暮れに
東京渡辺銀行が破綻しました
ニーナの歌も聞こえてきます
締まった詩に成る予感に
母の田圃も駄目に成ります
何処からでしょうか
原始人でしょうか
激しく石器が振り下ろされる音に
ハーモニーを大事にして
勝つ気でいるのか原始人よと
挑戦的な気持ちに成りながらも
私は「物置のピアノ」を見ている
弄(いじ)ろうとしても
突きを繰り出しても駄目だ
原始人は頑なに石器を振り下ろし
湯の歌は鳴り止んだ
綺麗な古い布切れを整理していると
空に弧がカラフルに描かれた
虹だ。いろいろな歌が昇華したのだ
原始人らの原始宗教も始まろうと
している様な気がする


自由詩 原始人(I) Copyright 間村長 2016-06-27 00:42:10
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