墓石のような言葉
田中修子

最後の、その瞬間
私がもらったもの
あたたかい笑顔や
冷えたやさしさに
胸が焼けるうらみ
赤い葉のふる森の
その奥を見つめて
喉が乾いて寂しい
飢えた狼の足おと
はらわたが消えて
鳥や虫が去る頃に
ゆっくりねむろう
全てが私の墓守り


自由詩 墓石のような言葉 Copyright 田中修子 2016-06-26 13:50:20
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