条件付きの愛
はなもとあお

きのう
知ったの
恋愛は
条件付きの愛なんだって

どうもおかしいと思っていたの
どんなことでもゆるして
なにをしても見捨てないで
そう、
なんで母親みたいになっちゃうんだろうって
思っていたの

子どもには
条件付きの愛はダメなんだって
見限らない
無条件の愛で
安心を得るのだって

恋愛って
子どもを育てるのとは違ったんだ
なぁんだ、
違ったんだ
支えあうと言う名の
共依存だったんだと
今頃
ようやく
気付いた

条件つきなんだ
あなたも
わたしも
何ができて
何ができなくて
何をゆるせて
何がゆるせないか
わがまま
いったりいわれたり、で、
いいんだ

へぇー
そうだったんだ

目の前の霧が
サァっと晴れた
苦しさの理由がわかった
条件付き
条件付き
これはよくて
あれはダメ
それでいいんだ

愛っていう言葉の
美しい
重みに負けていた
「愛」に
「わたしの見解」を混ぜてもいいのが恋愛なんだと
ようやく
ようやく
そこにたどり着いて

条件の付く冷たさ厳しさの前で
ちいさくなりながら
身を引き締めながら
わたしは

ほっとしたよ
本当に
本当に
息つきながら
一緒に歩いていける人といればいいんだ、と、
わたしは
誰かをゆるしたりゆるさなかったり
してもいいんだって
知って

本当に
ほっとしたよ


自由詩 条件付きの愛 Copyright はなもとあお 2016-06-20 17:52:10
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