私の分身へ
ゆるこ

幼い前髪を撫でると
私の内臓の匂いが仄かに香る
私の風貌によく似た少年の
幸せだけ、今日も願っています

今日もあなたが幸せでありますように
十年後も、二十年後も
私が触れることすら叶わなくなる
気が遠くなるほどの未来まで

あなたが苦難に陥ったとしても
助けてくれる友人がいる幸せを感じられますように

あなたが哀しみで溺れる時も
寄り添ってくれる女性がいる幸せを感じられますように

あなたが幸せで満ちて、充ち満ちて
たくさんの人の幸せに寄り添えますように

今夜も瞼を閉じながら
私の魂を千切りながら
あなたが幸せでありますようにと
願っています


自由詩 私の分身へ Copyright ゆるこ 2016-06-20 13:27:53
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