雨が降るのは拒めないが
ただのみきや

雨が降るのは拒めないが
雨降りに何をするかは選ぶことができる
濡れたくなければ家から出ないことだ
出かけるのなら傘を差せばいい
傘がなければ濡れるしかないが
傘を差しても多少は濡れる
濡れてもどうということはない
起きる(起きた)ことは拒めない
とっさの反応も抑えがたい
だがどう対応するかは選ぶことができる
 
己ガ感情ヲ殺スナカレ
然ルニ理性モ手放スナカレ

無力無能さを思い知るほどふくよかに
色濃く深く秘めて湛える蕾
あるのかないのか芥子粒なみの自由を
無意味と河に放るのも一つの選択
うまくいこうといくまいと
誰も責めはしない(そんな権利はない)
後の日の自分以外は


      《雨が降るのは拒めないが:2016年6月17日》








自由詩 雨が降るのは拒めないが Copyright ただのみきや 2016-06-18 20:10:36
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