汗を待つ
あおい満月

君の色に染まりたくて、
君の汗を願って空を見ている。

鈍色の空が地上に、
絨毯を引きながら影を落とす。
低い声で君がないて、
青い光とともに汗を降らす。

空から、
血をくわえた
君の汗が落ちてくる。
真上から聴こえる君の声。

ずぶ濡れの君は、
世界をもずぶ濡れにして、
私たちを染めていく。
あるものは赤く、あるものは青く。

私たちは、
観賞用のレッテルを貼られた。
今日もまた蝸牛に、
おしっこを引っかけられた。

だから君よ、
今日も君を待っているよ。
世界をずぶ濡れにして、
私たちのからだを洗っておくれ。




自由詩 汗を待つ Copyright あおい満月 2016-06-15 20:58:06
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