kusataro「1949」
花形新次

昭和24年3月
kusataroこと
林一臭は生まれた

一臭は
子供の頃から
読み書きが不得意で
国語の成績は
ずっと丙だった
特に古文漢文は大の苦手で
赤点ばかり取った結果
高校を卒業したのは
28才のときだった

その後は職を転々として
パッとしない人生を送っていた

一昨年
年金受給者資格を得たことから
働くのを止め
暇な時間を利用して
自称詩や自称短歌を
ネットに発表し始めた
「俺の赤点のことなど誰も知らないだろう(笑)」
と、たかをくくっていたが
すぐにバレてしまい
皆から赤点先生と呼ばれるようになった

一臭は今、人生の岐路に立たされている





自由詩 kusataro「1949」 Copyright 花形新次 2016-06-05 13:41:50
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