隠れ里
kaz.

ようやく、わたしの冬眠が、始まった。

再び、負け惜しみに身を焼べる、

それは、昔から、望んでいたことで、

木漏れ日を身篭る、晩秋のにおいを抱え、

磁場の上に、星は繁殖する、

野外には、やはり誘導があり、

わたしの声で青白く落ちて、

街から目覚めていく、形は膨らんだままの卵塊、やがては春の熱線を浴びて、燃えろ、燃えろ


自由詩 隠れ里 Copyright kaz. 2016-05-28 12:32:29
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