手
ガト
戯言に心奪われている間に
刻々と
夕景は色を変え
惜しむことなく一日の終焉を飾る
何も出来ない人の器を
笑うような神々の所作
手を見つめる人はやがて死ぬといわれるけれど
私は自分の手を見る
種も仕掛けも魔法も無い
誰かを守るにはちっぽけな手
でも
誰かを守らなくてはいけない手
自由詩
手
Copyright
ガト
2016-05-25 02:13:45