地上にて
tonpekep
空には幾世代もの飛翔した軌跡が
白く重なり
海には幾世代もの尾鰭の跡が
果てるともない波を繰り返している
そしてぼくらはときどき
幾世代もの記憶の上に立って
詩を書いていたりする
ちょっとおどけたふりをしながら
渓谷の中を通り過ぎていく陽
それを神さまにしてしまってもいい
エリア51に飛来した空からの落とし物
それをUFOにしてしまってもいい
いつもぼくらはここで食べたり眠ったりする
ときどき不安になって勉強もする
毎日愛しあってもいる
こっそり郵便局に貯金もしたりする