空っぽ
ハァモニィベル



 空っぽ



頬では乾いた涙が
カラッポの
胃のなかをまだ流れ落ちている

愛混じりの雨が ポツポツと
また落ちてくる気配がする

昔、ぼくの玩具箱はカラッポで、
敷居のところにはダルマがいつも転がっていた

カラッポの部屋で胸もカラッポのまま
じぶん自身が此処に転がっているだけの気がした














《2016年5月16日 メビウスリング「被害妄想詩」(投稿城 隠れんぼ内)への返詩.》
 ※前詩にあった「空っぽ」という言葉を受けて。


自由詩 空っぽ Copyright ハァモニィベル 2016-05-16 20:33:44
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