悪魔の子
星丘涙

血と汗を滲ませ剃刀の刃を渡る

常に生死の境を行ったり来たり 死に飲み込まれる事もある

絶望を通り越した世界を垣間見ては発狂する

誇大妄想の中 天国と地獄を往来しては祝宴と裁きの繰り返し

まるで豚に真珠である・・・

アンバランスの極致の世界を浮遊し苦悩する

生きる事は恐怖から始まり 恐怖と戦うことが生きる目的となった

安息する事はなく常に満身創痍で進む

穢れに身を預ける事も出来ず罪を悔いてばかり

天国と地獄が付き纏い罪悪感が羅針盤の様なもの

愛すると言う能力があれば救われるだろうが

限りなく誠実で良心的なエゴイストに違いない

誠実も良心も捨てた時 悪魔の化身になる事は目に見えている 




自由詩 悪魔の子 Copyright 星丘涙 2016-05-13 07:41:24
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