永遠の独り言
坂本瞳子

声に出して
言ってみると
すべて嘘になって
飛んで行ってしまいそうで
心の中に
ひた隠しに
してきたのだけれど
あんまりにも
見せびらかしたくなって
聞いて欲しくなって
共感して欲しくって
文章に書く才能もないし
面白おかしく伝えることも
できないのだけれども
とにかく伝えたい
この想いを
枯れてしまわない内に
受け留めて
くれはしないだろうか
なんてそんなことを
卯建があがらないほどに
どうしようもなく
抗うすべも知らず
涙の流し方も
遠の昔に忘れてしまったみたいで
捌け口を探し続けてる
こんな夜は
星さえも見つけられずに
ただ彷徨い続ける
こんなことしか
できずにいる自分に対して
募る劣等感は
留まることを知らず
そしてまた夜は更けて行く
嗚呼、そして陽は昇る
それくらいのこと知っている
いかにも狡猾な自分らしさが
こんなところで顔を出す
もう、いい加減にしないか
この辺で止めておこう
こんな繰り言は沢山だ
嗚咽混じりの吐き気が続く
痙攣が止まらず
眠り方さえ忘れた
午前二時に
どこからともなく聞こえてくる
口笛に覚える恐怖感を
抱きしめたまま
朝を迎えよう


自由詩 永遠の独り言 Copyright 坂本瞳子 2016-05-12 01:53:50
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