創造するということ
ヒヤシンス

 
 雨上がりの喫茶店で煙草の煙を追いかけていた。
 ここでは思想が絵となり、歌となった。
 私の目にするもの全てが題材となり得るのに、
 私は過程の楽しみを忘れていた。

 昔は一つの言葉に一喜一憂した。
 一つの絵、一つの歌にさえも。
 発見は楽しみであり、
 創造は喜びであった。

 いつしかマンネリが心に巣くっていた。
 怠慢が頭に宿り、
 詩に表情がなくなった。

 ただ一つの救いは敬愛する偉人達の詩に
 いつでも接する事が出来るということだけだ。
 創造の過程にこそ喜びを見出だす事が出来るのだ。


自由詩 創造するということ Copyright ヒヤシンス 2016-05-11 15:15:56
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