カササギ
ただのみきや

見慣れない鳥を見た
あとからそれがカササギだと知った
あたまの良い鳥だという
どうりであたまが大きかった
白と黒 翼の青
尾羽はすーっと長い
見栄えのする鳥だ
カササギは落ち着いていて
たぶんいつも通り
わたしは息をひそめ
すこし緊張していた
不自然さもまた自然
慣ればかりが自然ではない
むかし日本にカササギはいなかった
むかしからいても同じことだ
壜いっぱいにつめたつもりでも
一本の壜に入るものは知れている
だからカササギのために一編
見慣れない鳥が降りて来た
今はもう知っている



        《カササギ:2016年5月8日》











自由詩 カササギ Copyright ただのみきや 2016-05-08 16:55:35
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