夜中の吉野家
レタス

真夜中の吉野家で交わされる言葉は
注文の確認と意味の無い独りごと

あんちゃんの特盛に積み上げられた
紅生姜が紅く眩しく
豚汁に漬物を飲み込む

どこまでも
どこまでも
食べられる腹がうらやましい

ぼくは並みのご飯半分で
玉子を溶いて流し込むしか手立ては無い

真夜中の吉野家には怪物が潜んでいる
特盛りと紅生姜の怪物が

そうだ
いまから吉野家へ行こう
怪物がいたとしても
俺の腹は決まっている


自由詩 夜中の吉野家 Copyright レタス 2016-05-08 01:19:30
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