波光
草野春心



  祝日、
  見あげたところに
  日の丸がはためいている
  木蔭では 優しい五月も笑う
  大切な人からの最後のことばのような
  陽射し…… 僕は思う、いつまでも
  誰よりも、愛するきみが ここに居て欲しい
  たばこの煙ながれて まぶしげな波濤はとうへうつろう
  青空を駆けあがる 南風は
  沢山の光を連れていく
  誰よりも
  いつまでも




自由詩 波光 Copyright 草野春心 2016-05-07 18:00:27
notebook Home