あけて
唐草フウ



地上の夜がすぎさって
ぼくはずっと散歩してた
ように思う
すべては 夜の中

さびしいひと
無理でもげんきになって
また、体を出しにいく

夜の中で
あすになるまで待ってられなくて
こわいよおかあさんって言ったら

スウスウと寝ている

時間が、そうさせている
時間の流れが
それはそれでいいと思った


夜の公園にひとり、
なんて怖がりなぼくは無理だから
食べているアイスのカップの中に
甘いクリームに自分を滑らせて、

すべては夜の中


これまでを全部黒くガシャガシャと塗りたくるようにして

夜の蓋を閉じる


さびしいひと
きょうもどこかで
逢えますように











自由詩 あけて Copyright 唐草フウ 2016-04-28 08:14:24
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