君が小さな悪意なら
Lucy
ボディブローのように
じわじわ効いてくるのは
僕の中にも君が居るから
君の中にも居るらしい僕の片鱗を
君がこよなく憎むように
その嘲りは抗い難い誘惑
拒むにしても
逃げるにしても
はむかうにも
無視できないから蝕まれるのさ
頼んでもいないのに
耳元に臭い口を寄せ
汚い言葉を吹きかけてくる
気力を萎えさせ
自信を失わせる
侮蔑の言葉
虚無を掻き立てる嘲笑
振り向いて睨み付けたら
とたんに目を輝かせ
しつこく絡み付いてくる
抵抗力を餌として忽ち増殖
体を内から食い荒らし
嬉々として自滅に向かう
君は小さな寄生虫
君はついに勝ち誇れ
君の勝利は単なる荒廃
とうとう追放された僕は
今日から
君を食い漁るのさ