せいじくん
もり
春風、というものにも
いろんな言い方があると思うけど
もし
耳をすませたら
語彙力がよわい私には
それは 春風としか言いようがなかった
色は うす桃色 です、
私の履歴は
こんな薄っぺらいカードに
閉じこめられていて
それで事足りる
私の名前は
閉架書庫に落ちている
グミ、
せいじくんが死んだ町
もう
だれも耳をすまさない
自由詩
せいじくん
Copyright
もり
2016-04-12 12:59:06