意志と火
心地よい絵画
午後の公園
ステーションビュー
ロングヘアの女性
揺らめく黒髪と火の粉
溢れだす
上向きの蛇口
幼い男の子の恥部
ぷっくり剥けていない
青空に向けて
勢い良く

スマートフォン
電車が到着する風
アナウンス
遮る
一番線に
行き
白線の
涙
ノイズキャンセル
プラットフォーム

よれて涸れた葉のように
土
多く数え切れず

心地良く心地良く
ベッドの上
手を繋ぎ絡め
呼吸音心音
大きく
マスク口を覆って
口元歪め
にやり
自立呼吸
その時はあまりにも早く

開花宣言からすぐに満開
寒いのにずるい
ピアノの連弾
向こうはどなた

温かい紅茶
彼方様にはブラックを
墓石にビール
もういないのに
とっくに賞味期限切れ

あ、今笑った
嬉しいありがとう
ずっと一緒
もしもし私だけど
番線到着の電車は快速
ノイズ
うるさい
心地よい
水出しっぱなし
土がびちゃびちゃ

指でなぞる
雲浮かぶ
震え
少し鼓動早く早く

テストされているのかもしれない
隣の香水の過剰ないい匂い
公園の午後
病院の夕刻
駅舎の古み
刀傷にデジタル音

満点取れたかな
少し性的な解答すぎたか
憂い
焚火なんか誰と
いいな
さぞ美しい

ますます可愛くて
僕がいて君がいなくて
それでも思い出す
路地裏の落書き
白線チョーク
相愛傘

「ねえ、私頑張っているでしょう」
そんな微笑まれても
大好きになっちゃう