白と常在
木立 悟






指ひとつ夜に融かして冬ひとつ



迷う背に涙の匂う二月かな



種火から双つの声と双つの葉



冬あおぐ二十三時の命かな



戸惑えば戸惑うほどに雪伽藍



冬に降る猫を積み上げ標かな



空に貼る青多すぎて春分夜



白や白みな眠る径すぎる径


















俳句 白と常在 Copyright 木立 悟 2016-03-26 19:33:44
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