コンビニよりあなたの歌へ
梅昆布茶
コンビニエンスストアーは小遣いがあるときはぼくらのポケットだが
だいすきなしょーもないもの以外はたいがいなんでも売ってるみたいだ
いつも仕事に出かける時は装備の点検をして
会社でも点呼をうけるがちょっと好きな本をこっそりお守り代わりに持ってゆく
この素敵な職務のなかでも
もっと素敵な世界を忘れないように
ぼくは根っからの馬鹿者なので
しょーもないことでそのうちに必ず地獄に堕ちるのだ
すべては無常で
夕方6時には眼が覚めないかもしれないのだが
こんびにえんすすとあーに
ひょっとしてだけれども
フォーラム@現代詩
なんちゅうアンソロジーが
並ぶ日はこないとおもうのだが
みえない軌跡の可視化に僕もまぜてほしくて
みそっかすでもいいからよせてもらえば
すっかりうれしいのです
コンビニエンスストアーは小遣いのないときはぼくらの冷たい指標となって
それでもぼくたちのだいすきなしょーもないものたちを
ざくざくと突き刺してこの歳になって残り少ない芽を
やさしく浸食しているのかもしれないともおもうのです
そしてコンビニではけっして手に入らない
あなたのことばの輝きを
固有の意味をひきかえにできる通貨をいつか
ぼくの薄い財布に隠しておけるようになりたいのです