anthology
梅昆布茶
懐かしいトムとジェリーを観ながら
人生スラップスティック論入りの缶チューハイで
ほろ酔いの仕事明けの朝
様々な宗教の勧誘やってくる
団地の一階だからな
ハッブル宇宙望遠鏡が25周年をむかえて
深宇宙の映像に
ひさしぶりに触れてみた
人間とはわがままなもので
イノベーションがどうのこうのと言いながら
アンチエイジングとかデトックスとか
ロハスとかなんとかソロジーとかが好きみたいだ
漫画の吹き出しっていつも素敵な詩かなっておもう
アキバ発祥のかわいい文化も捨て難くて
詩人みたいなひとが好きで
こっそりファンで
自分も随分まちがった言葉で
わけのわからない戯言を書いて
冷たい部屋をガスストーブでほんのり暖めて
どん兵衛鴨だしそばでからだも内側から暖めながら
BEATLESのANTHOLOGYを流す
寒い日にはこういう古い音源が似合うものだ
でも座敷に炬燵も捨て難くて僕はすぐに
猫に戻ってしまうのであきらめている
津軽海峡も寒かろうとおもいながら
かってな歌でもうたいたい気分だ
春って待たなくてもふんわりやってくるからすきなんだ
いつもの冷凍庫なんてけっとばしたいぐらいに
きみのことをおもいだす季節でもあるから
ちょっとこころが席替えをするのかもしれない