『オパール』
ハァモニィベル




その痕のことは、
何も知らない
水たまりを、
陽気なアメンボが通りすぎたあとのことは、何も……
みずうみに、
きみが爪先でたてた水の音も、
寝転んで何かを囓ったり、口のかなで転がしたことも、
きみが、独り、青く沈んだことも……
何も知らずに
まるで、
白亜紀のベレムナイトの眠り
墨を纏うきみの、
 頬が仄かに輝き出す
頬に、
 散りばめた
  オパールの
  言葉で







自由詩 『オパール』 Copyright ハァモニィベル 2016-03-15 06:05:40
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