ジャニーズJr.賛歌
アラガイs


いまおじさんは萌えている。エンターテイメントの世界がまたおもしろくなりそうだ。ジャニーズJr.たちの台頭である。いろいろと話題になったゴタゴタを差し引いても、40代を迎えその踊りや歌声にも翳りがみえてきたSMAPのメンバーたち。変わってジャニーズJr.のメンバーたちに今後大きな期待を寄せている。見応えのあるダンスの振り付けやアクロバティックな演出を見事にこなすメンバーたちの歌や踊り。とにかくノリがよくてみんな上手いのだ。舞台上で躍動するメンバーたちの笑顔。こちらまで観ていて楽しいし爽快な気分がこみ上げてくる。それは何よりもバックで盛り上げるレモン女子たちの笑顔と熱気に溢れた声援の力が大きく作用してもいるからだろう。少々どんくさい身振り手振りもご愛嬌でつい頬は緩んでしまう。
「ザ、少年倶楽部」とはそんな溌剌とした熱気で溢れている。若い男子たちによるカッコよさと笑いが売りの歌番組だ。
デビュー以来個性なメンバーで人気上昇中のsexy zoneを筆頭に、洗練された大人の振り付けで唸らせるABC‐Z。ダイナミックでキレのあるステップにジェシーと大我の歌声が呼応するsixTONES。よりアクロバティックでスペシャルなダンスを披露するsnow man。小粒だが爽やかでトリオのメンバー全員がなんでもこなしそうな印象のMr,king。そしてprice。特に海人や優太の乾いた歌声は三者三様にパフォーマンスと響きあい心地よい。かわゆくてまだあどけなさの残るこの六人。その伸びしろは将来どのように変化するのか楽しみになる。そして一見チャラチャラした愉快なパフォーマーが売りのwestにしても、実はよく計算されていて常に新しいフォーマンスに挑戦しているのだ。もちろん関西パワー全開のwestも確実に成長してきている。
70s〜80s〜90年代と和洋様々なジャンルの音楽を聴き僕は親しんできた。振り返れば70年代から80年代のマッチやトシちゃん松田聖子らとポップスを盛り上げてきたNHKの歌番組。モー娘から引き継いだ秋葉系を機に2000年代に入ると音楽業界、とりわけテレビの歌世界では女子会に占領されてしまった。たまに火がついたユニットを見れば、それは意表を突いたウケ狙いばかりが見え透いているパフォーマンス。そんな安売りの演出にはもう飽き飽きしていた。眺めるのも聴くのも諦めていた。当時のv6をはじめ嵐や諸々の若手アーティストの楽曲からも遠ざかっていた。しかし、ジャニーズは死んでいなかった。選ばれ、幼い頃から鍛えられ、着実に表現力を身に付けてくる彼らは、エンターテイメントのよき伝統を受け継いでゆく正統派だ。。Jrのメンバーたちが歌う先輩たちの楽曲が、そのパフォーマンスと合わせて僕には至極新鮮に聴こえてくる。とにかくテレビでは放映されなくなってきた歌番組のパフォーマンス。日々進化してゆくジャニーズJr.メンバーたちの躍進に、歌番組を諦めかけたおじさんはいま少女たちを尻目に彼らに熱中している。時代は少子高齢化。こんな鬱蒼とした時代だからこそ、テレビを中心にした音楽業界に於けるエンターテイメントの盛り上がりを今後大いに期待しているのだ。男子パワーを見せつけてやれ。





散文(批評随筆小説等) ジャニーズJr.賛歌 Copyright アラガイs 2016-03-09 02:46:41
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