幸福
吉岡ペペロ

直ドラで右股関節を捻挫した

ダフった衝撃がそこに集中してしまったのだ

向きをかえただけで襲ってくる激痛で

寝ることと座っていることが辛くて仕方なかった

立っているときがいちばん楽なのだ

こういう痛みを持って生まれたひとの気持ちになれる

それだけがこのアクシデントの幸福だった


痛みをかかえた暮らしやからだに

しばらくは寄り添い

これを生涯忘れまい

この苦しみの僕は一部となるのだ


直ドラで右股関節を捻挫した

ダフった衝撃がそこに集中してしまったのだ

向きをかえただけで襲ってくる激痛で

寝ることと座っていることが辛くて仕方なかった

立っているときがいちばん楽なのだ

こういう痛みを持って生まれたひとの気持ちになれる

それだけがこのアクシデントの幸福だった









自由詩 幸福 Copyright 吉岡ペペロ 2016-03-08 20:02:43
notebook Home 戻る