星の数
やまうちあつし
数えきれないだろう
あなたを探した朝の数など
数えきれないだろう
あなたと笑った昼の数など
数えきれないだろう
あなたを憂えた夜の数など
数えきれないだろう
あなたと歩いた道の数など
ましてや数えきれないだろう
あなたの心と体に宿る
これまで出会った人の数など
わたしは羨望する者だ
そのうちのひとつに
いったいなれるものかと
数えきれないだろう
あなたのついた溜息の数など
数えきれないだろう
あなたと見上げた星の数など
それでもわたしは見上げる者だ
占星術を信じる者だ
あなたの星座を探せるだろうか
あなたが暮らす街の夜空を
わたしの視力で照らせるだろうか
たとえ後悔が
孔雀のように羽を広げて
ゆっくりと歳月を
覆うとしても