春霞の朝
吉岡ペペロ

元気とは愛するひとに心配をかけない合言葉のようなもの

春霞の朝の街道に生き物たちの匂いがする

うまくいかないことばかりだけど反省する暇なんてなかった

信じ込んでくちびるを噛んで胸をつぶしながら生きていく


裸木が赤らんでいる

山には煙があがっている

電線がサイクス・ピコ協定のようだ

制限速度の看板がひかっている

黒塗りのワゴン車にありがとう

裏切らないよ

だからずっとずっと当てにしてください


元気とは愛するひとに心配をかけない合言葉のようなもの

春霞の朝の街道に生き物たちの匂いがする

うまくいかないことばかりだけど反省する暇なんてなかった

信じ込んでくちびるを噛んで胸をつぶしながら生きていく







自由詩 春霞の朝 Copyright 吉岡ペペロ 2016-03-05 07:59:53
notebook Home 戻る