きみを溶かしたら、たぶん空色になると思う。
るるりら

道は山の中 
ふざけたようにあそぶように
きれぎれにもぐるトンネルを 
もぐろうとする粉雪
いつだったか春一番が吹いたのが 嘘みたい

お外は梅が咲いてたよね おまけに
小鳥も鳴いていたよね だけれど
花鳥よりも素敵なのは
ひとけのないがらんどうの家の中で
時計の秒針の音 こころが躍る

ひとから うまれたものは
どんなに ささやかでも 人のうみだしたものに
やっと ほっとするんだね

胸が軋むのは 
故郷の空が軋むのではなかった
ひとかげだけが
ほしいものだったよ

ゆきんこちゃんとなずけられたお雛様

だって 春は ゆきの わすれがたみだもん

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ゴルコンダ仮投稿作を一部改訂
題名は、阿ト理恵 さんです。
 


自由詩 きみを溶かしたら、たぶん空色になると思う。 Copyright るるりら 2016-03-03 00:30:22
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るるりらの 即興ゴルゴンダ