詩の風当たりに対して、短歌はどうなのだろう、
邪魔な磐というよりは、誰も見つけられない、
道路の端に転がっている小石、それそのもののようである、
ざわわ、という音が66回も詰められない、
それだけの短い時間、しかし僕はそれがなければ今を生きられない、
生物として生まれてしまったさだめが、道端に転がっているのである。
まちがえた、人ころしてから来ちゃったね、免許更新するだけなのに、
吐く息が沸騰している 流行と名の付くビールスインフルエンザ
誰にでもなれる三十一文字のダンスあなたの右手をとって
水色の眼鏡で来ても良かったの巨匠マーヴィン・ゲイの葬式
仕事すると死んでるような気がするの。今は18からの余命なの
へんてこな楽器ね名前をつけるのねえーと苦悩という名はいかが
綿棒がちらばった部屋ではなくて僕がちらばる綿棒の部屋
いえ、貴方は毛皮になるの、エバ、という、アンゴラヤギは笑ってばかり
090-2384-27の次の2桁が思い出せない
声ばかり綺麗なのね、とあの人が眼を閉じて聞くストラヂヴァリウス
句点にもレゾンデトルが必要なの?そう。ね。ここ。を。お墓。に。しま。しょう。
守るひとがいるんだね、ではお元気で、うそ明日死んじゃえばいいのに
僕のものではなくなったという意味のラメ入りシールべたべたのパン
哲学と名を付けた辞書重すぎて肋骨だけじゃ支えきれない
本当に分かっているの?指先で打っているだけなのこの世界は
雪が降る。まるでハワイのワイキキの色のつかない砂の海辺の
キャッサバって知ってる?根からタピオカが取れるの。知らない?じゃ、また明日ね。