sarusuberi
草野春心



  花弁 さるすべりの
  あおい昏さにあかるみ、
  わたしたちは愛した 確かに
  弱さのかげにしおれた また一つの
  どうしようもない弱さ・ひとらしさを
  愛した 確かに 吐き気がするくらい苦く
  あおい昏さに ふんわりとあかるんで
  経って/そびえて/腐って/飢えて
  唇、あなたの、
  花。さるすべりの




自由詩 sarusuberi Copyright 草野春心 2016-02-26 23:14:55
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春心恋歌