小さな銀色のスプーンですくったゼリー
宿る兎の魂に歌声を捧げて
長い耳をわたしから
盲目的に消して
善悪も知らないと
無垢を装ったわたしに

リボンを結んであげる
心も一緒に

飲み込む
一瞬にも喉につかえたのがまとわりついて
大人の声を包み込んでしまえば良いのに
子供には戻れないけれど
ゼリーを食べる時だけはスプーンいっぱいの若返りの兎を召喚したい