そぞろ
藤鈴呼
何が一番怖いのかと考えて
とりあえず 創造してみた
これは 想像
絶対に 目の前になんて 出現せぬと
自らに 言い聞かせて
水辺に 立つ
佇む の 角度調整が
中々 上手く 行かなくて
ちょっと 黙り込む
さぁ と
生温かな風が 吹いて来て
求めた存在と
ちょっと 違うような
幽かな違和感を 覚える
君は 今夜の 主人公だから
名前ぐらい つけて あげないと
そう 感じながらも
何だか 良く分からぬ
胸騒ぎばかりが ザワザワとして
落ち着かない
ふう と 一息くらい 吐くまでは
立派な名前など 作れないでしょうと
独り言
一人ゴチてしまうような
素晴らしい名前が 必要だ
例えば 耳障りが 良いヤツ
肌触りならば
此の際 どうでも いいや
だって 触りたくは ないんだもの
いや ちょっと 遠すぎて
触れないんだもの
その代わりに あと一寸したら
きっと 冴えてくるから、と
自らの 脳みそを
観えぬ この 角度を
調整するかの如くに
空の方角を
思い切り 見上げた
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