光の感触
枝
日光を反射した光は
触れようにも
手の中に収まりはしない。
触れようとした途端に
手の甲に滑って流れてしまうから
私が触れようとしてることさえ
太陽の子どもは
気付いていないようで
私の手が
光を掴む
するり
光が滑った
私の手の中に
光は収まらず
手の甲に。
光の感触はない
ただ温度はあった。
じんわりと暖かい
光の感触が知りたい
硬いのか柔らかいのか
温度しか教えてくれない
君がいじらしく、愛おしい
いつもいつも、いつも
触れようとしてるのに。
行ってしまわないよう
手を被せて抑えているのに。
気がついたら
いつも君は手の甲の上
かたちは無く
光の温度だけを携えて