目印
春日線香
山道を辿っていると
なにかの臓物が落ちているのに出会う
それはさいころより少し大きいくらいのもので
草陰で赤く湿っている
ひとつきのこが見つかると
次のきのこが見つかるというが
そのようにして次々と見つかる
見つけ次第、袋に収めていく
点々と、点々と
限りなくどこまでも続いている
次第に暗くなる山間で
この赤い目印だけが
優しい彼らの存在を教えてくれる
自由詩
目印
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春日線香
2016-01-31 22:22:38
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