惑星
アラガイs


旅人が蜃気楼に眼を奪われるとき
北極の海を渡る鯨の親子は水平線を越えた
ちから尽きて風が砂粒を運ぶ
まぼろしと磨きあげられた凸面鏡(レンズ)
囁きが星座を紡ぎ舵をきる
真夜中の帆先をみつめる恋人たち
煌めきに街はひっそりと歪み
果てなく哀しい人々を迎え入れる
考えてごらんよ
僕らが眺める空はいつも遠く過ぎ去った思い出
それは滴のように途切れては続く
終わらない夢











自由詩 惑星 Copyright アラガイs 2016-01-29 02:54:12
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