〇
もり
かけてきたんだ
ぼくら
あのはじまりの雨の日は
少なく見積もっても、一兆
毎日の電話で
二ずつかけていった
週末の映画館のエンドロールで
かける百九
その夜のキッスは
一兆八千七十三
8月32日のような旅
函館の街の空気は
かける千七百四十二
かけてきたんだ
きみがぼくにか
かけてきたんだ
ぼくがきみにか
かけてきたんだ
壮大すぎたのかな
かけてきたんだ
もっと小人のように?
かけてきたんだ
進めばよかった
かけてきたんだ
一をかけていく日々で
かけてきたんだ
たまにれいコンマがついたって、
かけてきたんだ
さ
「ごめんなさい、
もう会えない」
〇
きみの涙
〇
を
かけてしまった
=〇
「ホワイトホールから
ふたりの恋は
手の届かない場所へと
放出された」